携帯黒電話Bluetoothの制御基板を600形黒電話に組み込む方法を紹介します。
改造前の600形黒電話の内部はこのようになっています。 配線は差し込み式コネクタになっているので抜き取ります。 ダイヤル・フックの配線は流用するため、切り取らないようにします。 |
基板はリベットで留まっているので、リベット(4カ所)の中心にセンターポンチを打ち、ドリルで削り取ります。 リベットの表側は鉄ですが、裏側はアルミなので削り取りやすいです。 |
本体下側にはベルだけ残してこのような状態にします。 |
最終的にはこのように制御基板本体と、USB充電基板を取り付けます。 USB充電コネクタは、このくらい出っ張らせないと、後で上側カバーの厚みでコネクタ(オス)を奥まで差し込めません。 |
別の角度から見たところです。 制御基板は長さ14mmのプラスチック製の六角M3メネジスペーサーを使用しています。 USB充電基板には力がかかるため、金属製の長さ10mm六角M3メネジスペーサーを使用しています。 コネクタ左側の穴を使っていない理由は、裏側にゴム足があり、ネジを取り付けられないためです。 USBコネクタ(Micro-B) の差し込み口は、台形の狭い方が表です。従って上の写真の通り、充電基板は部品面を下にして取り付けます。 後日追記:マイクロUSBコネクタは表面実装のため、コネクタ抜き差しの際、上下方向に力がかかるとはんだ付けが剥がれる場合があります。 多少の衝撃は充電基板の取り付け部分で吸収できるよう、充電基板の取り付けで以下のような対策を取ってください。 ・ゴム製のワッシャーを挟んで柔軟性を持たせる。 ・ねじを強く締め過ぎない。 ・ダブルナットとし、基板が多少は上下に動けるようにする。 |
USB充電基板のスペーサーはこのようにしっかりと裏からネジで取り付けます。 |
ダイヤルの裏側です。 ダイヤルからは3本の黄色の線が出ています。そのうち1本(無印の黄色)はグランドです。 ここにフックの片方の線(フックのグランド)をハンダ付けします。 理由は、制御基板のコネクタのところにフックとダイヤルの2本のグランド線をハンダ付けするのは大変なことと、太くなるからです。 |
各コネクタは、接続先ごとに2ピン、4ピンずつにカットしたピンヘッダに電線をハンダ付けします(画像上)。 ハンダ付け時には熱でピンがゆがんでしまうので、コネクタに挿した状態でハンダ付けした方が良いです。 (バッテリーのハンダ付けは先にコネクタ側、後でバッテリー側とし、ショートしないように気をつけて下さい)。 そして、グルーガン(ホットメルト)で絶縁・固定します(画像下)。 グルーガンは100円ショップでも売っています。(上記写真は100円ショップの物ではありません)。 ピンヘッダへのハンダ付けは初心者の方には難しい場合があります。 (ピッチが2.54mmと比較的狭いことと、素早く行わないとプラスチックが溶けてしまうため)。 ピンヘッダのハンダ付けが難しい方はジャンパー線を使って下さい。 適当な長さで切って、電話のダイヤルなどの配線と、電線同士を接続して下さい。 ジャンパー線の先端は制御基板のコネクタに1ピンずつ差し込めるようになっています。 |
充電コネクタを出すところは、本体カバーを少し削って穴を広げる必要があります。 |
各パーツを配置すると、上の写真のようになります。 |
コネクタを全て制御基板に差し込みます。 差し込む場所や方向を間違わないように注意してください。制御基板のコネクタ横に信号名が印刷されているので、参考にして下さい。 特に、バッテリーのコネクタは差し込む位置や向きを間違えると制御基板が壊れる可能性が高いので、絶対に間違わないように注意して下さい。 |
拡大写真です。 バッテリーは制御基板の下に、両面テープで黒電話本体に貼り付けています。 コネクタを差し込んだら、抜けないようにアセテートクロス粘着テープをコネクタの周りに巻いています。 |
以上で完成です。 動作テストは、 1)充電器を差し込んだ時にベルが「キンコン」と鳴るか 2)受話器を上げたときに受話器から「ツー・ツー」と音がするか 3)ベルテスト(受話器を置いて「9」をダイヤル)でベルが「ジリリリリーン」と鳴るか を行うことで、一通りの確認ができます。 すべてOKならば、取扱説明書に従って携帯電話と接続し、使用できると思います。 |
Last update: 2020/09