Visor CFアダプタの製作


Handspring社のVisor用のコンパクトフラッシュアダプタを製作中です。この製作はとよぞうさんの発案されたアイデアに基づいています。
ドライバおよびアプリは現在開発中です。こちらのページでメモを公開しています。

製作したもの


市販のものを流用・改造して製作したため、トップの写真のようにCFカードがかなり出っ張っります。スペース的にはVisor本体に収めることは可能です。

ベースとなる基板はI/OデータのPCMCIA-CFアダプタ(型番はたぶんPCCF-ADP)を分解して取り出しました。この写真は取り外したカバーです。

回路

回路図はこれです。とよぞうさん作成の原案です。コネクタ以外の電子部品は何もありません。
実際に製作した物は改造箇所を減らすため、この回路図とは多少異なりつながったままの線があります。
具体的な改造箇所は、
・カットした場所:CF32,43,44,45,46番ピンにつながっているパターン
・ジャンパを飛ばした場所:CF7番ピン−CF32番ピン,Visor側54番ピン−CF44番ピン
です。

この回路ではCFのI/O空間にアクセスすることができません(若干のロジックICの追加で可能になります)。
ただ、最近のI/O CFカードは、I/O空間がコモン・メモリ空間にマップされているらしいので、たぶんこの回路で使用可能だと考えています。 ->7/2追記:これは間違いの可能性が高いです。 FlashATAにはメモリマップモードがありますが、シリアル通信カードにはそのようなモードはないようです。
メモリマップは、以下のようになります。
オフセット 0x00000000-0x007fffff:アトリビュート・メモリ
オフセット 0x00800000-0x00ffffff:コモン・メモリ

追記:作った後になって気がついたのですが、現在、上記のメモリマップはVisorのCS0空間にマップされています。本来ここはVisorアプリを納めたフラッシュROMの領域なので、CS1を使用した方が良いです。VisorのSetupアプリ認識が誤動作する可能性があります。

テストアプリ実行画面


フラッシュメモリカードのアトリビュート・メモリを読み出したところです。「SunDisk」(SanDiskの間違い?)の文字が読みとれます。
テストアプリの開発はHandspringのGNU開発環境で行いました。ソースファイルはHandspringのサンプル(SerialDiag)をベースに、ほんの一部を変更しただけの簡易的なものです。変更内容はこれです。サンプルコードのSerialDiag.cのAppExecCommand()関数の後ろの方をこの通り変更すればOKです。
使用方法は、CFカードをVisorに差した後、SerialDiagを起動して"i[改行]"をグラフティから入力するだけです。その結果が上記の画面です。

Pin Comp@ct用ドライバを開発して下さる方はいませんか?!

現段階ではアトリビュートメモリを読み出せることを確認しただけですが、本アダプタを使用すれば、ハードウェア的にはNTTドコモのPin Comp@ctでのインターネット接続も可能なはずです。
このためには、まだまだ課題は残っています。
・コモン・メモリへのアクセス確認
・CISの解析ルーチンなど、本アダプタ用基本ルーチン作成
・ドライバソフトの開発
・消費電流確認(SpringBoardの電源容量は100mAしかありません。Pin Compactがこれ以上必要とする場合、別途電池が必要になってしまいます。)
などが必要です。
この中で、ドライバソフトに関して私は予備知識がほとんどないため、開発はかなり難航しそうです。そこで、PalmOSのシリアルドライバに関して知識を持っていて、趣味としてドライバを作成しても良いと思われる方がいらっしゃいましたら、ぜひ連絡をください。できる限りのお手伝いはさせて頂きます。よろしくお願いします。
(実は、私はPHS非対応地域に住んでいるので、事実上テスト不可能なのです)。

著作権表示および免責事項

本ページに記載されている回路図・ソフトウェアに関して、とよぞう&TTRMKRはCopyLeftしGPLのもとに配布します。
本ホームページを参考にしたいかなる結果についても、責任は負いません。
自作SpringBoardをVisorに装着した結果Visorが壊れてしまった場合には、メーカー保証が効かない可能性があります。注意してください。


最後に:アイデアを提案して頂き、その後も技術的な相談に乗ってくださったとよぞうさんに感謝致します。

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